こんにちは、関東も梅雨本番といった毎日ですね。気温の変化が激しく疲れが出やすい時期かと思いますが、しっかりと休息を取りながら元気に過ごしていきたいですね。うみ、なみクラスでは「みつばちの1枚画コンテスト」の制作が今週で終わります。応募表への記入のご協力ありがとうございます。忘れてしまった方は7月14日までにお願い致します。教室に用紙の予備も用意してありますのでお気軽にお声掛け下さい。
《子どもの絵は元気一杯がいい?》
さて、先月に続いて絵画展に取り組む時に気をつけている事について書いていこうと思います。「小さな絵はダメですか?」何年も前の事ですが、こんな相談を受けたことがありました。小学校低学年のお子さんが学校の図工の時間に元気一杯に大きく描こうね!と言われて自分の描いた小さな絵に自信を無くしてしまい、図工の時間気が重い様なんです。という相談でした。結論から言いますと小さな絵で全然いいです。その子の表現の個性を認めてあげたいですね。きっと優しくて淡い世界観を持っている子なんだと思います。お話を聞いていて、お子さんの気質も繊細で世界がとっても大きく見えている子なんじゃないかなと思いました。何をするにも様子を伺いながら1歩1歩踏み出すような雰囲気が伝わってきました。
そんな子はきっと学校で絵を描くのにも勇気のいった事でしょう。勇気を出してやっと描いてみた絵を「もっと大きく元気一杯描こうよ!」と言われただけでも、その子は自分の感じている世界を否定された様な気持ちになったのかも知れないな思います。元気一杯という大人の子供に対する理想像があるのは否めませんが、いろんな人間がいてパズルのピースのように補い合っていけるのが社会の理想なら、みんながみんな元気一杯である必要はありませんよね。画家いわさきちひろさんの水彩画を思い浮かべてみてください。あの絵をもっと元気一杯に大きく描く必要があるでしょうか。ちいさな絵があっていいし、元気一杯な絵があってもいい本当にそう思います。
そんな話をしながら電話口のお母さんが「そうです。うちの子ガラスのハートなんです。」と朗らかに笑っていたのを覚えています。そんな風に我が子のことを受け止めている様子がとても素敵だなと思いました。子どもの感情や性格が絵に現れるのは確かにそうだと思います。描くことは時に感情の発露であってそれは本来は見栄えを整えられたりする必要はないのかも知れません。本人の中で変化が起こった時に初めて変わってくるものなのだろうなと思います。
《ちいさな絵はちいさな額に大きな絵はどこまでも大きく》
子ども達が小さな絵を描く場合は、可能なら描いた絵を切り取って小さな額に入れてあげるのも良いです。どうしても余白を埋める必要があるならば、例えば余白に水を塗って濡らした後に淡い色の絵の具を滲ませて、優しい色で周りの世界を満たしてあげるようにするのもおすすめです。いきなり絵の具で塗るのは勇気のいる事ですので、別の紙に試して見てから「やってみる?」と誘ってあげるといいと思います。逆に画用紙からはみ出す位に大きく描く子なら、どんどん画用紙を継ぎ足して描かせてあげるのも面白いです。こういった事を毎回やるのは大変ですが、1度でもこんなやり方があるんだなという体験が出来ることはとても意味のあることだと思います。
子ども達も体験を重ねて内面の世界が育ってくると、バランスを取ったり描きたいものによって表現の趣向を変えたり、色々なことが出来る様になってきます。逆にそれよりも以前の描き方は、大人の価値観で上手といったものではなくても、感じたことがそのまま出てくるその時にしか出来ない特別な表現なのです。無理に誉めようとしなくてもいいと思います。学校や幼稚園の廊下に並ぶ絵を見た時「あなたの絵、みてすぐあなたのだって分かったよ。嬉しかった。」そんな言葉で十分認められた気持ちになるのではないかと思います。
《絵画展の評価より自分らしい表現を好きになって欲しい》
話が大きく逸れてしまいましたが、言いたかったことは前述の中にあった様に思います。絵画展では絵を判断する価値基準はその絵画展のためだけに設けられたものです。傾向を掴んで構想を考えれば必ず選ばれるような単純なものでは無いものの入選しやすくなることはあるかも知れません。でも、それはお勧めできません。自分の表現の個性を置き去りにして絵画展の価値基準に合わせた絵を描き続けてしまうと、絵を描くことの楽しさや興味は褪せていってしまいます。一生懸命それを続ければ続けるほど苦しくなっていくと思います。何故ならそれは小さな自己否定の繰り返しだからです。自己が不在の絵を描き続ける事だからです。
表現することが好きなのに自信を持てなかった子が受賞をきっかけに自信をつけてもっと表現を好きになれたらそれはいいことだと思います。でも、受賞など関係なくてもその子が表現することが好きならそれで十分だし、大きな賞を貰ってもその子が表現することが好きでなければ何の意味もない事だと思います。絵画展を否定している訳ではありません。そういった場や機会を用意して頂けることは感謝すべきことだと思っています。でも大切なことは自分の表現が出来ること、それを好きになる事。それを誰かに伝えることが出来ることです。表現する事の目的がいつの間にか賞を貰うことになってしまわないようにする事。それが最も気をつけたい事です。来週からまたいつもの制作になります。あっという間に夏休みがきますね。それまでの2回カッターナイフを使った面白い工作をします。安全に使えるように配慮しつつ楽しい制作にしていきましょう。
7月のテーマ「カッター工作」
月曜クラス 5・12・19
火曜クラス 6・13・20
水曜クラス 7・14・2
8月の予定 夏アトリエ
(にじ,ふね)19
火(くも,うみ) 水(なみ)16・17・18・19
9月は6日から開始します↓
月曜クラス 6・12・27
火曜クラス 7・14・28
水曜クラス 8・15・29


