11月のアトリエ計画《想像力を超える》

お知らせ

 

 ご無沙汰しております。皆さん元気に過ごしていたでしょうか?9月の間の長いお休みが開けて、10月に再び子ども達の姿が戻ってきた教室で何故だか嬉しさが込み上げてきた事を覚えています。いつも子ども達に元気をもらっていたことを改めて実感しています。保護者の方々には急な変更であったにも関わらずご理解いただき、また再開を楽しみに待っていますとあたたかなメーセージを頂いたりと心から感謝しております。今度ともよろしくお願い致します。

 さて、学校や幼稚園も再開され運動会が開催された所もあったようです。長い休みが明けて、各ご家庭でも少しづつ普段の生活を取り戻してきたところではないでしょうか。アトリエでも少しづつペースを取り戻しながら制作できる内容を用意していますので無理せず、楽しみながら制作して行きましょう。

《想像力は創造力で超えていける》

 10月からのアトリエでは「乗り物に乗って旅に出よう」というテーマで制作に取り組んでいます。まずは乗り物のデザインを考えようということで、A3ケント紙1枚から乗り物を工作してみよう!という挑戦をしています。この試みはとても面白い展開を見せていて、当初アイディアを出すための練習になれば十分と考えていましたが、子ども達の要望もあり少し延長して取り組む予定です。

何が面白いのかというと1枚の紙から乗り物を造るという難しそうな課題で始めは頭を抱えていた子もいたのですが「完成像を決めてしまわないで、手を動かしながら考えていこう!」と発想を転換した事で、それぞれ見たこともないような新しい乗り物が生まれてきています。乗り物というと、車や飛行機、バスや船・飛行船など沢山のイメージが出てきましたが、創造したイメージを工作で再現しようとすると実際には困難な点が出てきたりイメージしたものの枠を超えてさらに新しいイメージを広げていくことが難しくなります。イメージを忠実に再現する事が上手くいけばいいのですが、そうでない場合楽しんで造る事が難しくなってしまいます。しかし手を動かして目の前に出来てくる形の面白さを優先して考えいくと、始めに頭の中で考えていたイメージに縛られず、予想外の事を楽しみながら新しい形を創造していく事が可能になります。子ども達が始めにイメージしていたであろう「乗り物」のイメージを悠々と超えていく作品作りになっています。先に何を作ろか決まっていなくても、切ったり貼ったり繋げたりしていくうちに何かイメージが固まってきて段々と形にしていく事ができる。何も決まっていなくてもとにかくやってみよう。そんな柔軟な思考を育てる体験だった様に思います。今回の工作は11月後半では絵の制作へと発展していきます。

想像力と創造力

 想像力は【imagination】頭の中で自由自在に思い描く力。創造力は【creativity】実際に手指を動かして新しいものを作り出す力。どちらも大切な力です。どちらかを元に何かを生み出すよりも双方が刺激しあって発展的に生み出していけたらいいなと思っています。現代においては大人も子どもも想像力はとても豊かになっていると思います。インターネットや様々な映像を通してイマジネーションの洪水が頭の中になだれ込み渦巻いています。だからこそ実際に創造できる力がキーポイントになってくるように思います。創造することは想像通りにはいきません。どんなに美しいイメージを持っていも実際に描いたり作ったりする段階で少し違ったものになります。そのことを失敗とするのではなく当たり前の事として楽しむ気持ちは、いかに手を動かし考え実際に創る過程で発想の転換や工夫をしたことがあるかが重要です。子ども達の目線に立ってみると、重要なことは何を造ったかよりもどう造ったかという事ではないかと思います。教室に通い始めた頃に1つのつまづきで「失敗しちゃった。もう終わぁ。」と挫ける事があった子も、アトリエで沢山の制作体験を積んで失敗しても自分でなんとか出来る!という自信がついてくると「先生〇〇をちょうだい!ここをこんな風に直したいんだ。」と話してくれる姿に成長を感じています。思い通りにいかない事を乗り越えて完成した作品は、大人の価値観での完成度とは少し価値が違っているかもしれません。つぎはぎな部分も含めて是非認めて褒めてあげて下さい。工作作品は長期の保存は難しい事もあるかと思いますが、そんな時は是非写真をとって残してあげて下さい。オススメなのは当時の本人の姿と一緒に写真に収めておく事です。後で見返したときに年齢やその時の感情を思い起こす事のできる素敵な記録になると思います。

 今、油絵ふねクラスではクロード・モネの模写を制作していますが。時際にお手本になる絵があったとしても、その手順や色彩を思った通りに描いていくことの難しさに子ども達はきっと気づいていくと思います。見えていてもどの様にしてその絵が出来ていったのか想像しながら描いていく作業を通して、これからの絵の鑑賞の仕方や今後の制作にきっと沢山の変化が生まれてくると思います。

イメージを実際に形にする人は一握り

 私は抽象画が専門なので、絵の構想を練っている段階でよく思い当たる思考があります。「このイメージはきっと多くの人がすでに思い描いているだろうし、きっと誰かが既にやっているだろう。新鮮味がない表現なってしまわないだろうか。」しかし、実際に描いてみると自分の手と体の癖を通して出てきた表現は不思議と頭の中で思い描いていたイメージを超える唯一無二のモノになっているように思います。あなたが美しいと思う事をきっと同じようにイメージした事のある人は沢山いるのかもしれない。でも実際にそのイメージを自分の手で現実に創り出す挑戦をする人は本当に一握りもいないかもしれない。だから想像通りでなくても、失敗して何度も直して手垢に塗れたモノになったとしても、実際に創ってみることには物凄く意味がある。そう思っています。

11月のテーマ

乗り物に乗って旅に出よう

 月曜クラス 1・8・15

 火曜クラス 2・9・16

 水曜クラス 3・10・17

12月の予定月

月(にじ,ふね)6,13.20

火(くも,うみ)7.14.21

水(なみ)8・15・22