8月は夏アトリエへのご参加ありがとうございました。暫くのお休みを挟みましたが9月のアトリエを再開いたします。
《色への感性を育てる》
7月のアトリエではクレヨンの混色を深く学びました。クレヨン同士での色混ぜや薄くザラザラとクレヨンで塗った上に絵の具を重ねる体験をする中で様々な発見がありました。
クレヨンで色を混ぜることができることを知っていても、灰色とピンク、赤と茶色、青とピンク、など今まで混ぜた事のない色同士を2~3色混ぜると新しい色に出会い、見てこの色!と嬉しそうな声が上がります。
例えば青色一色をとってみても、明暗、赤み、青み、くすみ等、色を混ぜることで何種類もの青が生まれます。クレヨンの箱に1本しか入っていない青が混色によりぐっと幅を持ちだせば、自然と表現の幅も広がっていきます。
赤や青が一つだけでないことを知っていると、今まで一色で塗っていた空や海の色も色の変化に気付く視点を持つことができます。そしてその色を自分で作り出した経験を持っていることで、濃淡で塗り分けたり、色を混ぜて自分のイメージに合わせて理想の表現に近づけることができるようになります。
子ども達は経験を通して、染み込むように学んいきます。幼児くもクラスの制作では色水を作ったり、濡らした紙に描くぬらし絵を何度も体験する中で色に対する感性が育っていくように思います。これらの体験がすぐに子ども達の表現に現れる訳ではないかもしれませんが、こういった体験の積み重ねがあると年齢を重ねてから、光と影の色の変化の話をした時などにスッとそれを理解する素地が育っていることに驚かされます。
《いい絵と上手な絵。いい絵を描くために》
いい絵と上手い絵は同じものでしょうか。上手い絵は簡単に言えば見た人が「上手だなぁ。」という感想を持つもので、テクニックを磨く事によって描く事ができますが、いい絵は表現を通して見た人に何かを伝えることができる絵だと思います。この何かとは心を動かすという広い意味での感動のことだと思います。いい絵を描く力はどのように育むことができるでしょうか。
上手い絵を描くためのテクニックは、知識と努力によって身につけられるものですが、いい絵を描くための感性は感動体験によって育っていくものだと思います。上手な絵を描くためのテクニックも必要ですが、感性と共に伸ばしていくことが大切です。テクニックだけ先に伸ばしてしまうと、上手な絵は描けるけれど自分が何を描きたいのかわからないといった壁にぶつかることになります。反対に感性は先に耕すことが必要だと考えます。
それは前述の色を豊かに感じて綺麗だと思ったり、面白いと思ったりするような体験や、自分の経験した事とつなげて描いてみたい表現したいと思うような事です。アトリエsolaでは10歳前後までの時期に十分に感性に働きかける制作を大切にしています。だから上手い下手、早い遅いを気にせず、綺麗だな面白いな、こんな事もやってみたらどうだろうと深く感じて制作するための声かけを心がけています。スボンジが水を吸うようにといった比喩がありますが、手指を動かす体験と心が動くような感動の栄養でいっぱいに満たされた素地の上でこそすくすくと子ども達の表現が育っていけるのだと思います。
どうやって描くことができるかを知っていることより、自分がどのように描きたいのかを考える事ができるかが大事です。今回夏の図工課題に取り組む中でも、あと一歩描き込んでほしいとアドバイスをする時、友達とした花火が楽しかった。浴衣を着たのが嬉かったよ。歯のポスターでは、なんでも美味しく食べられる歯ってどんなだろう。ピカピカ光る綺麗な歯に見えるにはどうしたらいいだろう。と伝えたいことに意識を向ける声かけをする事で、子ども達自身がどう手を加えるのか考えて取り組むことができました。そのように伝えたいことを表すために思考錯誤しながら工夫できる事がいい絵になるポイントではないかと思うのです。そうやって制作できた時、満足感を感じて子ども達はできた!と自信ある目をしています。何かを覚えて素早くできる事ではなく、ワクワクと心を動かしながら綺麗だな、面白いな、次はどうしようかなと制作できる事が大切です。子ども達のその子らしさを出せる制作をこれからも考えていきます。
7月のテーマ「太陽と月」クレヨン 工作
月曜クラス 31・7・14日
火曜クラス 1・8・15日
水曜クラス 2・9・16日
10月の予定
月曜日(にじ,ふね)5,12,19
火曜日(くも,うみ)6,13,20
水曜日(なみ) 7,14,21


