集団の中で無理せず自分らしくいると言う事
人と関わると誰からも求められているわけでもないのにどうしても自分自身で無理をしてしまう事があるものです。幼い子どもたちは時に認められたい気持ちからどんどん話を大きくして、本当かわからない程の大風呂敷を広げていることもあります。誰だってすごいね!と言われたいし認められたい気持ちはあるものです。そんな一生懸命な姿も可愛らしくはありますが
何かすごいエピソードが無くたってそのままの自分で人から愛されること、何も凄い所がなくたって一緒にいると楽しい友達がいること。本当に目指したいあり方はそんなあり方ではないでしょうか。
自分が出来ることを出来るだけ、出来ない事は声をあげて誰かに頼ってもいいんだという信頼ができると、不思議と誰もが無理する事なく役割が分散してお互いを信じて感謝し合える関係ができていくのかもしれません。
自分らしく等身大でいることの難しさ
集団の中で自分らしくそのままの自分でいたい。と思ってもどこか無理をしてしまうのはなぜでしょうか。それはきっと自分を大きく見せたい気持ちや、他人からの期待に応えたい気持ちからくるものだと思います。つまりそのままの自分でいるためには、自分が立派でなくても・他人の期待に応えられなくても人から受け入れてもらえるという安心感が必要なのです。
それは等身大の自分を信じる事、それから同じように相手を信じること受け入れる気持ちが大切なのではないかと思います。
くまの子ウーフのセリフ「くまはくま1匹分はたらけばいいのさ。」を考える
このことを考えるとき神沢利子さんの「くまの子ウーフ」の最後のお話を思い出します。細かい台詞回しは忘れてしまいましたが、動物たちの住む村の井戸が壊れてしまって、くまの子ウーフはキツネの子に「くまは体が大きくて水をいっぱい飲むからずるいや。」といったことを言われてしまいます。そこで井戸の修理が始まった時、ウーフはお父さんに言うのです。「くまは水を沢山飲むから沢山働かなければね。」と。それに対してお父さんは「いいんだよ。くまはくま1匹分はたらけばいいのさ。」と答えるシーンです。私はこの話を初めて読んだ時「ウーフの言う通りなのにお父さんくまの言った事はどう言う意味なんだろう。」とその後しばらくお父さんの言葉を胸の中で反芻していました。
ウーフは「ずるい」と責められた事を気にして、みんなよりも頑張らなくてはと思ったのです。そうです。誰かから文句を言われそうだからとか、立派だねと言われたいからといって無理をして張り切るのはきっと違うです。
罪悪感からくまが沢山働いたとして、そうするときっと仕事がなくなってズルをする人も出てくるのです。そうなれば不満を抱える人も現れるでしょう。だから、くまはくま1匹分しっかり働けばいい。うさぎはうさぎ1匹ぶん、ネズミはネズミ1匹ぶん。無理なく自分の分をしっかり働く事は他の者も自分の役割をしっかり果たしてくれるという信頼でもあるのだなと、しばらく経ってからこのお話を新しく理解できたような気がしています。
頑張ったね。えらいね。よりも伝えたい褒め言葉
これから2学期に入ると学校の中でも様々なイベントがあり、人間関係が深まっていくでしょう。その中で小さなトラブルも起きるかもしれません。人と競って伸びていく事も大事な成長ですが、無理をしすぎて疲れてしまった時は相手を信頼する気持ちを思い出してね。と思います。出来ない事は出来ないと言っていいし、ひどいな傷ついたなと思ったらなるべく早く、シンプルに悲しかったから謝って欲しいと伝えてみる事が大切です。案外相手は素直にその気持ちを受け入れてくれるかもしれません。嫌な気持ちを伝える事はとても勇気のいる事です。でもその勇気は相手を信じてみる勇気です。きっと悪いものじゃないと思います。もしもすぐに気持ちが伝わらなくてもきっと少しの時間をかけて伝わることを信じてみてください。
頑張ったね。えらいね。よく我慢したね。と言う褒め言葉が必要な時もあるでしょう。でもそれと同じくらい、あなたの本当の気持ちを伝えられてよかったね。あなたらしくいていいんだよ。そんな励ましの言葉も大切だなと思うのです。
アトリエでも冬にはまた共同制作の影絵を予定しています。9月は粘土作品の仕上げです。あなたがあなた1人分十分に制作ができたら、きっとみんなの良さが現れてくる共同制作になるかなと思います。楽しみにしていてください。


